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大連レポート

○「ハルビン商談会」に出展して

2018-06-29

    今年も、本県の友好提携先である黒龍江省のハルビン市で6月15日~19日に開催された「ハルビン国際経済貿易商談会(通称「ハルビン商談会」)に出展しました。この商談会は、中国東北部で最も歴史ある商談会で、29回目となる今年は、海外38カ国・地域から参加の489社を含む計1,454社が出展、期間中の来場者は延べ20万人で、本県からは厨房用品、日用雑貨、食品、化粧品等の業種で、初参加2社を含む7社が出展し、売れ筋を探るためのテスト販売、バイヤーとの商談、今後販売予定の新商品のPR等を行いました。以下、出展者の方々のコメントを一部御紹介いたします。
先ず、昨年に引続き参加された厨房用品を扱う代理店の方からは「今年は、木蓋の付いた中華鍋が非常に人気。昨年の商談会にはなかった傾向で、木蓋により醸し出される和のテイストが中国の消費者に受けているようだ。」と最近のトレンドを分析されていました。同じく昨年に引続き参加の日用雑貨・キッチン小物等を扱うメーカーの方からは「一見して他とは違うと思わせるような、より特徴のある商品が売れるようになっている。キッチンツールでは、ステンレス製より木製が人気。商品の『見せ方』も大事。自社商品を使った実演も効果的では」等と話してくれました。また食品会社の方からは「地元ハルビンだけでなく、沿岸部の江蘇省や、韓国のバイヤーとも商談できて良かった。来年は新商品を携えて参加したい」と意気込みを語ってくれました。そして、今回初参加の美容品等を扱う企業の方からは「この度出展した美容マスクは、多くの中国人の意見も取り入れながら長年に亘って完成させたもの。旅先の日本のドラッグストア等で購入した商品に物足りなさを感じている中国人が対象。今後の販売を見据え、消費者や業界関係者の反応を確認するために参加したが、幅広い年齢層から今後の販売への期待感を感じた。業界関係者だけでなく、複数の若いネット通販経営者からも代理店契約を希望され、有益な情報収集ができた。中国経済が激変する中で、販路対策を改めて考える機会となった」と初出展の感想を述べてくれました。
一方、主催者の黒龍江省会展事務局 李松華常務副局長に今年のハルビン商談会の特徴を伺ったところ、「省内中小企業育成に向け、それら企業の出展を促した。今回の商談会を通して、海外中小企業とのビジネスマッチングを期待している。」と答えてくれました。また、李事務局長からは「新潟らしさ」、「商品と企業とのストーリー性」が感じられるブース演出が重要との助言をいただきました。来年30回となる節目の開催に向け、新潟との直行便があるハルビンの旅行社と協力しながら本県の観光の魅力も積極的にPRする等、限られた予算の中で工夫していく必要があると感じました。
また本県には、優れた商品や技術を持ちながら、海外の展示会場へサンプル商品を輸送する「小口物流」、通訳の問題等がネックとなり、中国の商談会への出展を見合わせている企業もあろうかと思います。このハルビン商談会を始め、当事務所が出展する各種商談会に、今後より多くの企業に御参加いただきたいと考えておりますので、お気軽に御相談いただければ幸いです。

(新潟県ブースの様子)