TOP

大連レポート

○Withコロナ、Afterコロナに向けた中国の現状について

2020-09-15


7月22日に発生した大連市におけるコロナウイルスの感染再発ですが、大連市政府を始めとする関係機関の迅速な取組により、829日までにすべての感染者が退院し、今回のコロナウイルスの感染拡大は終息したと発表されました。

今回の感染再発事例では、市民全員を対象とした核酸検査の実施、クラスターが発生した地域の封鎖など、大規模な対策が矢継ぎ早に行われました。ほぼ同時期に感染再発が発生したウルムチ市(新疆ウイグル族自治区)でも市民全員を対象とした核酸検査が実施されたこともあり、今後、市民全員を対象とする核酸検査が中国における感染封じ込めの一つの標準になるかもしれません。

現在、中国におけるコロナウイルスの感染状況は非常に落ち着いており、中国側では経済活動の正常化に向けた取組を加速しています。6月に感染再発が発生し、かなり厳しい措置が導入された北京においては、9月に入りようやく、大規模な商談会の開催が始まりました。その一例として、広州交易会、上海輸入博覧会と並び、中国の3大博覧会に位置付けられた「中国国際服務貿易交易会(服貿会)」が9月4日から開催されたところであり、これを一つの契機として今後、こうした商談会が開催されていくものと期待しています。

この商談会はサービス貿易に特化した博覧会で、ウィンタースポーツや金融、5G移動通信システム、教育など複数の分野に渡る総合的な博覧会となっています。今年はオンラインとオフラインでの展示を併用した新たな形での開催となっており、オフライン会場への入場には専用アプリによる実名での事前予約を必要とするなどの感染予防策や効率的な入場管理等の取組が導入されていました。

ウィンタースポーツ分野の展示では、人工降雪機や大型リフトの展示から、スキー滑降体験、熱気球体験などのソフト面での提案もなされており、ウィンタースポーツ愛好者のすそ野が更に広がっていくと考えています。

その一方で、今年のウインターシーズンにおいて、日本へのスキー旅行需要がどこまで回復できるかはまだ見通せません。中国のスキー愛好者の間では、今年は海外へのスキー旅行を断念し、旅行先を国内に変更するとの話も出ているとのことです。

中国国内のスキー場等の施設は年々充実していると聞いており、日本の手強いライバルになると思われますので、新潟県のスキー観光の魅力についても、引き続き発信していきたいと考えております。このため、新潟県でも服貿会にオンライン出展を行っており、スキー観光や県産米、日本酒等の魅力を動画を通じて発信しています。

≪服貿会新潟県ページ(中国語)≫

https://2d.ciftis.org/view/shopmgr/shopdetail?applyCustId=NIIGATAPREFECTURE&applyId=2463

左:8人乗りリフト  中:スキー滑走体験  右:熱気球体験