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大連レポート

〇消費意欲旺盛な中国市場にどう対応すべきか?~中国経済セミナーを受講して~

2021-08-25

今月4日、県産業政策課主催の中国経済オンラインセミナーを受講しました。講師には、中国経済の中心地・上海のJETRO事務所の水田所長を迎え、「中国経済の現状と新型コロナ感染症の影響下における販路開拓について」をテーマとした講演でした。

水田所長は、JETROの中でも中国業務に精通された専門家であることに加え、新潟での勤務経験もあることから、県内企業の状況にも明るく、何より新潟県人会にも入会いただいているので、県内企業にとって非常に心強い存在ではないかと感じています(ご本人曰く、10数年前に上海新潟県人会を立ち上げた際の創設メンバーの一人とのこと)。

今回のセミナーでは、新型コロナウイルスの流行で落ち込んだ経済状況から、世界各国に先駆け、いち早く力強い回復軌道に戻っている中国の状況を説明しつつ、中国販路開拓に向けた事業展開の可能性等についてお話しいただき、大変示唆に富んだ内容と感じました。

現在も世界的なコロナ流行が継続していますが、中国では散発的な感染確認が報告されるものの、全体としては安定した状況にあります。昨年来、中国市場での販売拡大を見据え、ララポート(上海市)、阪急百貨店(寧波市)等の日系小売店の進出も続いています。

しかし、それ以上に急成長を遂げ、注目を集めているのがEC市場の拡大です。2020年の統計によれば、インターネットを通じた小売販売額は、中国社会消費品小売総額の1/4を占めるまでに拡大しており、今後も更なる拡大が続くと見込まれています。

先日公表された「2020年度中国小売100強企業リスト」を分析したJETROビジネス短信によれば、天猫、京東、拼多多のEC企業が上位3社を独占し、当該3社を含めた主要EC企業5社の売上高総額は小売り100強企業の総売上高の約75%を占めるなど、圧倒的な存在感を示しているとのことです。

セミナーでは、品質、ブランド、安全性等への信頼性を背景に、日本商品に対する中国人消費者の根強いニーズが紹介されました。その一方で、日本商品へのニーズは高いものの、そのニーズを如何に取り込み、新たな販路獲得に繋げることが出来るかが大きな課題と感じているところです。

実際、中国ではEC市場の急速な拡大に合わせ、ライブ・コマースのような新しい取組が次々に実施されています。中には淘汰される取組もありますが、販路拡大に繋がる可能性を秘めたものもまだあるのではと感じています。セミナーでは、品質、ブランド、安全性等への信頼性を背景に、日本商品に対する中国人消費者の根強いニーズが紹介されました。その一方で、日本商品へのニーズは高いものの、そのニーズを如何に取り込み、新たな販路獲得に繋げることが出来るかが大きな課題と感じているところです。

以前に比べ、EC市場での取組展開に向けたハードルは低くなり、日中間の往来が出来ない今の時期こそ、そうした取組を検討すべきではないかと考えています。

当事務所にも中国企業等から様々な提案が寄せられ、随時情報提供を行っていますので、関心がありましたら、是非お問い合わせください

参考:ジェトロビジネス短信(2021年8月10日)

https://www.jetro.go.jp/biznews/2021/08/316e06ac91f530fb.html

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