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大連レポート

〇北京冬季オリンピックを控えたウインタースポーツの現状について

2022-01-28

2022年を迎え、中国では24日からの北京冬季オリンピックの開催に向けた準備が急ピッチで進められています。今回のオリンピックは中国の春節休暇期間(131日~26日)に始まるため、休暇期間中に一気に関心が高まるのではないかと考えています。

1月中旬の段階では、東京オリンピック開催前の報道状況と比較しても、大々的に報道されているとの印象はあまり受けませんでした。大半の中国人にとって、ウインタースポーツに対する関心・興味はまだまだなのかもしれません。それに加えて、新型コロナウイルスの散発的な発生が各地で続いており、北京での感染確認事例も報告され、一般観客向けのチケット販売は行わないとの発表があったことも影響しているようです。

それでも最新報告によれば、中国のウインタースポーツ参加人口は昨年10月までに3.46億人(人口比では24.56%)に達し、オリンピック開催までに3億人を目指すとの目標をとりあえずは達成したとのことです。

省別の状況を見ると、黒龍江省の57.8%を筆頭に中国東北部では参加率が50%を超えている半面、それ以外の地域では25%前後に留まり、今後の伸びしろはまだまだ大きいと指摘されています。アンケート調査でも回答者の約65%がウインタースポーツを体験してみたいと答え、余暇・レジャーとして楽しみたいとの回答が大半を占めているとのことです。

中国文化旅游部と国家体育総局では、国内でのウインタースポーツ人口の拡大を後押しするため、先般12か所のスキー場を国家級スキーリゾートに昇格させたところです。東北3省からは4か所が指定され、個人的に何度か足を運んだことがある松花湖スキーリゾート(プリンスホテルが運営に参画:詳細は大連レポート188号参照)も選ばれています。

先日、友人を誘い、松花湖スキーリゾートに行きましたが、施設環境、ゲレンデ状況等、どれをとっても日本のスキー場以上に快適な環境だったとみなが驚いていました。リフト等で中国人と話した限りですが、華東地域や華南地域から1週間程度の休暇を取って毎年滑りに来ているとのことでした。そうした愛好者の中には、ゲレンデ風景や滑降動画等をSNS上に発信し、様々な形でウインタースポーツの魅力が拡散されていると実感しました。

   最近になり、中国でも大人気の羽生結弦選手が金メダルの有力候補として紹介される等、オリンピック関連の記事が増え始めています。新潟県からも平野兄弟をはじめ10人以上の選手が参加すると聞いていますので、会場には行けませんが、中国国内からしっかりと応援したいと考えています。

  

       北京オリ・パラのマスコット                                        松花湖スキーリゾートの状況