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大連レポート

○「自働化・省人化」工場見学会を開催

2013-05-21

   5月16日、佳能機械(大連)有限公司(Canon Machinery(Dalian)Co.,Ltd)の全面協力の下、大連新潟県人会(事務局:新潟県大連経済事務所)の主催により、大連経済技術開発区にて、自働化・省人化事例紹介の工場見学会を実施した。

(冒頭あいさつ後、事業内容及び装置技術等の説明)
 佳能機械(大連)有限公司は、2003年設立、大連経済技術開発区の通称「大黒山金型団地」に立地しており、自働化・省人化装置の設計・製作及び部品加工を主要業務とし、顧客ニーズに応じてメカトロ技術を応用したカスタムメイドの製造装置開発を得意分野としている。当日は、佳能機械(大連)有限公司の吉村董事長及び坪田総経理から会社概要、事業内容、装置技術の進展、商流・調達状況等の説明を受けた後、松本副工場長等の現場責任者から、出荷前装置の紹介、過去の設計・製作装置の紹介、部品加工工場の見学など懇切丁寧な対応をしていただいた。
(出荷前装置、実機の紹介及び説明を受ける様子)
 周知のとおり、近年の中国の急速な経済発展に伴い、物価上昇、人件費高騰は著しく、さらに昨今の急激な円安の進展等により、経済環境が激変する中、中国国内のどこの工場も「自働化・省人化」への取組は喫緊の課題となっている。 このような状況下、佳能機械(大連)有限公司の取組は、自働化装置の製作に際し、非日本製の部品をできる限り導入してコスト削減を図る一方で、綿密な耐久テストに裏打ちされた品質保持を絶対条件としており、日系企業特有のきめ細かいサービスと高い品質を確保していくことで信頼性を高めていき、中国国内での新規顧客開拓を目指す方針を打ち出していた。 また、コピー製品などの低廉な機械装置が横行する中、さらに一段高い開発力と技術力を不断に磨いていくことで、中国現地のローカル企業を相手に、価格競争以外の領域で打ち勝っていく姿勢を明確にしていた。
(部品加工工場の視察の様子)
 当日の参加者は11社14名。工業製品の製造販売のほか、さまざまな業種の方々から集まっていただいた。これまでの県人会活動は、親睦交流を目的とするものばかりであったが、今回初めての試みとして、ビジネス交流を直接的な目的とした活動を行った結果、多くの参加者から高い評価をいただいた。時間の都合により、個別商談の時間を十分に確保することはできなかったが、少なくとも、参加者相互のネットワークの拡大という意味では大変に有意義な活動であったと確信しており、今後も同種の活動を継続していきたいと考えている。(わ)