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大連レポート

○ハルビン商談会に参加して ○伊藤忠(大連)を通じた東北三省でのビジネス支援 ○お詫び

2016-07-29

○ハルビン商談会に参加して
 本県が1983年に友好議定書を締結した黒龍江省は、中国最北部に位置し、面積約47.3万㎢(ほぼスウェーデンに相当)、人口約3,812万人(2015年末現在、ほぼポーランドに相当)の、国家並みと言っても過言ではない巨大な友人である。
  同省政府が最重視する経済イベント「ハルビン国際経済貿易商談会」(通称「ハルビン商談会」)は、中国東北部で最も歴史ある商談会である。27回目となる今年は、6月15~19日まで省都ハルビンで開かれ、筆者も21年ぶりに参加した。今回の商談会は、主催者発表では総展示面積8.6万㎡、総展示数2,410ブース、総来場者数延べ20万人、出展企業数1,527社(うち海外企業312社)、バイヤー来場者数は5,182人(うち海外44か国1,368人)で、業種としては新素材関連(約24%)、食品(約11%)が多かったそうである。また、フォーチュン誌が選ぶ世界トップ500社のうち18社、多国籍企業61社もこの商談会を視察したという。
 今年のハルビン商談会の特徴は、「中国国際新素材産業博覧会」との併催のため、先述のバイヤーの業種もそうだが、先進の鉄鋼素材、非鉄金属素材、石化素材等を展示する新素材関連産業ブースが全体の約4割を占めたこと。そして、日本との経済貿易協力重視の方針から、同省政府の要請で、日本の大手商社・銀行・メーカー等総勢約50名のビジネス交流ミッションが、開催期間中初めてハルビンを訪れ、陸昊省長との会見、省側企業・団体との個別商談等を行ったことである。陸省長からは、直近にあった習近平国家主席による同省視察、同省産業の優位性、日本との協力可能性等について熱のこもった説明があり、会見は大幅に予定時間を超過したという。 
 筆者は上記の会見に同席することはできなかったが、商談会初日に開催された「黒龍江国際友好都市交流大会」に出席し、全国最年少で省長に就任した陸氏の講演を拝聴することができた。同氏は、省概況に関するプレゼンの冒頭で、特に新潟市-ハルビン市の友好関係を例示し、海外自治体との更なる友好交流強化の必要性を強調されたことは新潟県人として光栄であった。また、同省産業の強みは、豊富な鉱物・生態資源に加え、近代的な農業基盤に基づく農業、牧畜業及び食品加工業等であり、この分野で海外との協力を一層推進したいと述べた。加えて、昨年の省外(海外を含む)からの同省訪問者数は、少なく見ても延べ4,000万人と推定されるとし、しかも対前年比30%増と、更なる成長が見込まれることから、今後はへルスケアや文化産業、生態資源と融合した観光業に注力する旨力説した。陸省長のプレゼンを聞き、農業や食品加工に強く、新潟-ハルビンの定期航空路線を持つ本県との連携可能性は、同省の12姉妹都市の中でも最も大きいと改めて感じた。 
 さて、今年の商談会には、家庭用調理器具等を扱う県内企業5社が出展し、商談・売上額は速報値で対前年比16%増の5,460千円と、まずまずの結果だったという。増加の理由としては、昨年は開催時期が国慶節の大型連休後で、開催期間も1日短かったこと等もあるが、出展者が現地生産した新製品が好評だったことも大きいと考える。 
 中国東北部では最大級の商談会なので、今後もこれをビジネスチャンスと捉え、より多くの業種の企業に御参加いただけるよう、当事務所では開催期間中はもとより、事後の中国企業とのつなぎ役も果たす等、支援体制を整えて参りたい。(こ)
○伊藤忠(大連)を通じた東北三省でのビジネス支援
 新潟県では、県内企業の中国東北三省でのビジネス活動を支援するため、伊藤忠商事㈱の中国東北部における拠点である伊藤忠(大連)有限公司と包括協定を締結しております。同社が有するネットワーク(伊藤忠ハルビン、伊藤忠長春等)を活用し、中国東北部における県内企業と中国企業とのマッチング支援等を行っておりますので、興味をお持ちの県内企業・団体の皆様は、お気軽に御相談ください。(こ)
○お詫び
 2016年5月31日付け第158号の当レポートに、平成28年熊本地震被災者の皆様への配慮に欠けた記事があるとの御指摘を読者の方からいただき、当該記事を7月15日にホームページから削除いたしました。被災者の皆様に不快な思いをさせましたことを心よりお詫び申し上げます。新潟県大連経済事務所長 小玉邦夫
※「お詫び」掲載にいたる経緯などについて(2018年2月27日追記) 2016年7月15日に削除した記事の内容などについて質問がございましたので御説明いたします。 
2016年6月2日:大連新潟県人会恒例の花見会で、県人会役員が決定したという内容の大連レポート(2016年5月31日号)を事務所ホームページに掲載しました。 
〃 7月7日:熊本地震で被災者が大変な思いをされている時期に、県関連機関のHPに花見の話題を掲載するのは不適切などとのメールをいただきました。 
〃 7月10日:レポートでは熊本地震には触れていないものの、不快な思いをされたことへのお詫びのメールを投稿された方にお送りいたしましたが、改めて、内容が不適切であり、被災者のお気持ちを理解していないなどとの御指摘をいただきました。 
〃 7月15日:再度の御指摘を踏まえ、レポートの該当箇所を削除し、その旨を投稿された方にお詫びとともに御報告しました。 
〃 7月29日:大連レポート(2016年7月29日号)に「お詫び」を掲載しました。