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大連レポート

○香港フード・エキスポに参加して ○県内企業向け中国ビジネス支援を強化

2017-08-31

○香港フード・エキスポに参加して
  アジア最大級の総合食品見本市「香港FOOD EXPO 2017」が8月17日から21日まで香港コンベンション&エキシビションセンターで開催された。 
  今回の見本市は、主催者発表では26の国・地域から過去最多の1,500社以上の企業が参加し、来館者は延べ50万人、うち2万1千人ものバイヤーが来館したという。日本からは36都道府県の331企業・団体が出展した。本県は、会場内にジェトロが設置した「ジャパン・パビリオン」に、NICOが「新潟県(NICO)ブース」を出展し、日本酒や調味料、乾麺、おかゆ等を扱う県内企業5社が参加、筆者も初めて出展支援のため同行した。
 (新潟県ブースの様子)
  香港人は、日本人ほど自宅で料理を作らず、朝食も屋台やデリバリー、フードコート等で食べるのが一般的だという。また、日本のように昼食にお弁当持参などという人は皆無で、皆で時間をかけて飲茶を楽しむ人が多いとか。このような食習慣から、中華はもとより和食、西洋料理からエスニックに至るまで、様々な外食産業が高度に発展し、俗に「食い倒れの街・香港」と言われる土地柄だけあり、会場は立錐の余地もない超満員で、改めて香港人の食へのこだわりを感じた・・・と言いたいところだが、しかし、会場内を見渡すと、日本ブース以外は、出展者が所在なさげにしている様子も目に付いた。日本ブース大賑わいの要因は、その中核となったジェトロ・ジャパンパビリオンの存在が大きい。同パビリオンには本県企業を含む213社・団体が参加したが、量だけでなく、来館者を惹きつける様々な工夫が施されていた。例えば、旅行好きな香港人の特性にも鑑み、地方自治体等と連携し「インバウンドコーナー」を新設し、食のみならず日本各地の観光資源も来場者にPRしたこと。また、有名シェフによる出展者からの提供食材を用いての料理デモの実施、食に関連する茶器や陶磁器等も展示することで、広く「日本食文化」をPRしたこと等も効果的だった。
  このようなジェトロの取組に加え、そもそも香港人は日本及び日本食が大好きなのだと改めて感じた。ある調査では、香港人がよく行く旅行先は、タイ、台湾に次いで日本が多いとか(Ecom中国語通信より)。また、観光庁「2016年訪日外国人消費動向調査」によると、香港人が訪日前に期待していたことは「日本食」で77.7%と最も多く、2位の「ショッピング」(68.4%)を大きく上回っており、日本への関心の中核に「食」があることが分かる。この日本食への関心の高さは、中国人(63.9%)、韓国人(65.2%)、台湾人(68.3%)等他の近隣国・地域の人々に比べても際立っている。嘗て香港に長年駐在し、今回の見本市にも同行したNICOの事業コーディネーターT氏は、このような香港人の日本・日本食に寄せる好意・信頼について、香港人の本物志向・安心安全信仰の表れと分析してくれた。T氏の観察では、即売も行った最終日、新潟県ブースにおいても展示商品はあっという間に完売したが、多くの来館者は安価というだけで購入するのではなく、しっかりと試飲・試食を行い、味覚だけでなく使用原料も丁寧に確認しており、改めて新商品販促戦術として、如何に効果的に試飲・試食を行ってもらうかが重要と再認識したという。今回、駐香港日本総領事館からは、洋食器等新潟の食にまつわる特産品や観光と絡めた幅広いPRが必要との御助言をいただいた。また、当県ブースのお隣は神戸市だったが、出展者は皆黒スーツで統一する等、「港街神戸」を意識して、おしゃれな雰囲気をうまく醸し出していた。次回出展に際し、自然・文化を含め、如何に新潟らしさを演出するかも課題と感じた次第である。(こ) 
○県内企業向け中国ビジネス支援を強化
  新潟県は、今年度から上海等中国全土を対象に、県内企業の販路開拓、海外展開支援のため、コンサルティング会社㈱マイツと委託契約しました。 <マイツ連絡先>日本:03-6261-5323(事業企画部)中国:+86-21-6445-0029(新潟県用専用回線) e-mail:niigata@myts-cn.com(新潟県用専用mail) 御関心のある方は、お気軽に御相談ください。(こ)