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大連レポート

〇大連「盛唐・小京都」の現況と今後の方向性についての考察

2021-09-10

825日、大連市の重点プロジェクトに位置付けられている「盛唐・小京都」が開業しました。京都の街並みを再現した日本風景街には、第1期開業分で20店舗を超えるテナントが入居し、計画では第3期開業時には、80店舗を超えるとのことです。

日本でも関連報道が出ており、多くの大連市民が早速足を運んでいたのですが、「日本文化による中国への侵略だ」などといったネットでの批判が高まり、残念ながら開業1週間程で営業休止を余儀なくされました。

ある出展者によると、今回の営業休止の要因は、①来場者数が毎日6万人を超え、その対応に追いついていない、②市政府からのコロナ対策への懸念、③SNS上での批判拡大、④各店舗の品揃え、品質、価格等の課題解決が必要になったからとのことです。

日本の報道を見ていると③のSNSでの批判拡大による営業休止ばかりが強調されていますが、地元の人々は比較的冷静に受け止めています。これまでも中国の蘇州や佛山でも同様な「日本風景街」が整備されており、開業当初は批判を受けますが、一定の冷却期間を経て、その後は一部営業を再開している例もあります。このため、出展者は大連もそのうち営業を再開できるのではないかと話しています。

加えて、ネット上の画一的な批判に対して、「現在の中国に自信を持ち、もっと大らかになるべき」等、短絡的な批判を窘める論評も出るなど、既に鎮静化に向かって動き出している様子も窺えます。

   今後、営業が再開され、当初の計画が順調に進めば、80を超えるテナントが集まる、日本の商品、文化等を発信する拠点になる可能性を秘めていますので、注視していきたいと考えています。

   

                                                     開業直後の様子(広島物産館やパナソニックの店舗も)


(海外駐在こぼれ話)

中国での連続滞在が一年半を超え、最近日頃の不養生が祟り、突然、強烈な腰痛で動けなくなり、中国の病院を受診する機会がありました。視察等で病院を訪れたことはありましたが、実際に診察してもらうのは初めてで、少し緊張もありました。ただ、それ以上に腰の痛みが強くそれどころではありませんでした。

幸い、医療支援サービスに加入して、病院受診サポートもあったので、受診受付、診察登録、検査予約、支払等を代行してもらいました。こうしたサポートに加入していない場合、痛みを堪えつつ、そうした手続きを自分で行うと思うとぞっとしました。

今回はMRI、CTでの検査も行いました。検査機材は日本の大病院にもあるようなシーメンス社製で、快適かつスムーズに受診することが出来ました。ただ、当面はぎこちない生活になりそうです。

    普段は病院にかかることはないと高を括っていましたが、今回、保険等の加入の大切さを実感しました。皆様もくれぐれも日頃から健康にご留意ください。