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大連レポート

〇ゼロコロナ対応の中国、コロナ再発でも各種展示会を順次再開

2021-09-28

中国では7月に入り、江蘇省南京市等を中心に各地でデルタ株による感染が確認されました。感染者の中には南京空港経由で世界自然遺産「張家界」を訪問した人が含まれていたため、全国への拡散が懸念されました。

このため、全国各地で感染確認者の居住地区の封鎖管理、PCR検査等の対策が行われるとともに、8月一杯、省外への不要不急の移動自粛や大規模なイベントの延期等の要請が出されました。その結果、中国各地で8月に開催予定の展示会が相次いで延期となりました。

ただ、迅速な策もあって、8月中旬には感染拡大は落ち着き、延期された展示会の新たな開催日程が提示されるようになりましたが、一方では、例年8月、9月は展示会等が多い時期のため、開催日程等の重複等で問題も発生しました。

それに加え、コロナ感染予防対策の強化が次々に打ち出され、その対応にも苦慮したところです。展示会出展者に対し、48時間以内のPCR検査結果の提示やブース設営時のPCR検査の再実施等を求めたりと、かなり厳しめの対応となっております。

中国での展示会の大半は、多数の来場者を見込む総合見本市として開催されるため、厳しい対策は致し方ない側面もあります。その一方で、総合見本市としての開催に対しては、日本側の出展企業からは、バイヤーとの個別商談を重視したいとの希望も強く、毎回、主催者側へ個別マッチング等の機会を充実させてほしいと要望していますが、残念ながら、そのあたりのギャップを中々埋めることができません。

また、知り合いの中国人からは、中国企業も日本側の出展企業を毎年観察している等の話も聞いています。継続出展の状況や取扱商品の構成等を見ながら、日本側企業の本気度等を見極めようとしているとのことです。

中国人の生活レベルは年々向上し、商品品質への要求の高まりから、品質改善が進み、日本商品との競合が生まれつつあります。中国販路開拓のためには、中国市場のニーズを的確に分析し、時間を掛け、しっかりと取り組んでいく必要があると感じています。

     

                       左から北京市、山東省済南市、四川省成都市での展示会出展の様子

当事務所では各地で開催される展示会に参加し、観光や産業等の魅力を一体的に発信しています。出展時には本県の産業等を紹介するため、企業の製品展示も行っています。

成都の西部博覧会でもそうした展示を行いましたが、今回、武田金型製作所様からお借りしている「マジックメタル」が動画サイト「抖音」(日本のTiktok)で“バズり”ました。

旧知の友人が会場で撮影した12秒程度の動画を掲載したところ、僅か半日程度で再生回数が400万回、いいね3.8万件を超えるなど、掲載した本人もその反響に驚いていました。

中国ではちょっとしたきっかけで関心が大きく高まることが多々ありますので、引き続き、新潟県の情報発信に積極的に取り組んでいく予定です。