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大連レポート

〇中国における日本酒への関心の拡大について

2022-11-23

現在、中国では気軽に飲めるお酒として日本酒への関心が高まっています。中国でお酒を飲むといえば、白酒に代表されるアルコール度数の高いお酒での乾杯が連想されますが、近年では健康志向の高まりから、アルコール度数が低く気軽に飲めるお酒の需要が増し、加えて、若い女性を中心に微発泡酒や甘口のお酒へのニーズも拡大しています。

コロナウイルスの流行前に度々日本を訪れ、和食や日本酒の魅力に触れた中国の人々は、海外渡航が出来ない状況が続く中でも、美味しい和食や日本酒を楽しみたいとの意向を持っています。ここ数年、中国ではおまかせ料理(飲物別)で1500元~2000元(約3~4万円)をメインにする高級日本料理店が増加し、利用客は希少性の高い日本酒と合わせて楽しんでいます。

財務省貿易統計によると、2021年の輸出額ベースでの日本酒輸出実績では、中国向け輸出額は100億円を突破し、国別輸出額では第1位となったとのことです。中国における日本酒への関心・ニーズは今後も益々高まると予想されており、先日開催された上海輸入博にJETROが出展したジャパン・パビリオンでは、新潟の「ぽんしゅ館」のような日本酒試飲コーナーが設けられました。多くの日本酒の飲み比べが可能で、大変な人気を集めたと出展バイヤー企業から伺いました。若い女性も日本酒の飲み比べを楽しんでいたそうです。

ただ、残念ながら現時点では、新潟の日本酒は中国に輸出出来ませんが、日本をよく知る中国人の方々からは、新潟の美味しいお酒を早く中国でも飲みたいとの話をよく伺います。実際にバイヤー企業からも将来の輸出再開を見据え、新潟の企業との意見交換を行いたいとの要望が寄せられておりますので、関心がありましたら、是非ご連絡願います。

               

  

                    上海輸入博での日本酒ブース(JETRO出展):ぽんしゅ館のようにお酒の飲み比べが可能