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黒龍江ニュース

○2025「新潟杯」日本語スピーチコンテスト開催

2025-12-16

10月18日(土)、「2025年“新潟杯”日本語スピーチコンテスト」が、黒龍江省ジャムス市のジャムス大学で開催されました。

同コンテストは、日中両国および両県省間の友好関係の発展、学生の異文化理解を深めることなどを目的として、新潟県国際交流協会と黒龍江省人民政府対外友好協会が2013年に共同で開催したもので、2023年の第5回目に続いて、今回で6回目となりました。

本大会は黒龍江省内の大学で日本語を学習する学部生を対象とし、各校から選抜された総勢9名が出場しました。当日は、新潟から新潟県国際交流協会や食の新潟国際賞財団の理事数名と新潟県職員がジャムス市を訪れ、各大学の日本語指導教師や中国の日本語教育の専門家らとともに審査員を務めました。

新潟県国際交流協会による開幕式の挨拶では、これまでの新潟県と黒龍江省の長い交流の歴史に触れ、「今後の友好関係のさらなる発展のためには、両国の若い力が必要であり、参加選手らが県省の友好の懸け橋として活躍することを期待する」と述べました。また、ジャムス大学には、三江平原開発に尽力した新潟市名誉市民・佐野藤三郎氏の功績等を紹介する「新潟館」が設置されていることにも触れ、同大学の日中友好交流の取組に感謝を述べました。

さらに、開幕式では、新潟館を通じた交流発展と日本の茶道文化を紹介するため、新潟県国際交流協会の中山輝也理事長から茶道具一式がジャムス大学に寄贈されました。中山輝也氏は、1970年代後半から1990年代の三江平原の農業開発プロジェクトにおいて佐野藤三郎氏と共に開発に貢献され、その後も日中友好の促進に積極的に取り組んでこられました。

開幕式の前には、新潟県職員からジャムス大学の幹部や学生に対し、県の地理や歴史に加え、食の新潟国際賞財団が設置するジャムス大学内の「新潟館」を紹介するプレゼンテーションを行いました。途中、同財団の協力により、新潟県企業のお菓子の試食やクイズ企画を実施し、会場は暖かい雰囲気に包まれました。

  


写真左:新潟県紹介プレゼンテーションの様子      写真中:ジャムス大学の「新潟館」      写真右:中山輝也氏が寄贈された茶器一式

コンテストは、事前に与えられたテーマに基づき準備した内容を発表する「事前テーマスピーチ」と、当日発表されるテーマについて即興で演説を行う「即興スピーチ」の2部構成で進められました。事前テーマスピーチと即興スピーチのテーマはそれぞれ、『新潟県の若者に黒龍江省の魅力をどう伝えるか』と『自分自身の好きなところ』で、学生たちは日々練習してきたスピーチを堂々と発表していました。

事前スピーチの『新潟県の若者に黒龍江省の魅力をどう伝えるか』では、新潟県の特色が雪や温泉であることを踏まえ、黒龍江省との共通点・相違点を比較しながら「是非現地に来てみて直接見てほしい」と訴える意見、イメージキャラクターの作成やティックトック・ウェイボーなどのメディアプラットホーム活用を提案する意見など、若者らしい視点を活かした発表もありました。

即興スピーチの『自分自身の好きなところ』では、「一歩一歩努力を積み重ね、日本語能力試験(JLPT)N2ではクラスで最も高い点を取ることができた」、「友達が落ち込んでいればいつも励ます自分の優しい性格を誇りに思う」等、即興という環境に苦労しながらも自らの言葉を一生懸命に表現する様子が印象的でした。

9人の参加者のうち、3名が最優秀賞を受賞し、この3名は来年新潟県内への招待旅行に参加する予定です。新潟県の食や文化、史跡等に触れ、新潟県を存分に楽しんでもらいたいところです。

    新潟県ハルビンビジネス連絡拠点では、今回のコンテストの開催協力のほか、黒龍江省内での新潟の知名度向上や関係人口の増加に向け、様々な活動を実施しています。今後も両県省間の友好関係の発展に寄与できるよう引き続き尽力してまいります。(S)

 

写真左:最優秀賞授賞式の様子         写真右:出場選手と審査員ら