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黒龍江ニュース

○「緑色有機食品博覧会」開催

2016-09-30

   2016年9月22日から26日まで、ハルビン市国際会展中心で「第4回黒龍江国際緑色有機食品産業博覧会及びハルビン世界農業博覧会」が開催された。「緑色有機食品」とは、環境に配慮し、肥料、農薬等の使用量について一定基準をクリアしたもので、エコで安全と認証された食品を指す。 
(「緑食博」会場) 
    黒龍江省は中国の「食糧基地」として位置付けられており、現在は国内向けの生産が主だが、コメや小麦、トウモロコシや大豆等、多くの作付けが行われている。最近では中国でも食品の安全に対する希求が高まってきており、都市部での公害問題等から環境負担低減への関心も高い。黒龍江省も栽培時の肥料や農薬を減らす「緑色食品」業界の発展普及に積極的に取り組んでいる。
(黒龍江省はコメの一大産地)
    「緑色食品」には、そうした原料段階での基準の他、食品加工時に適切な過程を経ているか、管理された施設で生産されているか等も含まれている。黒龍江省内生産の食品としては、穀物類の他にブルーベリーやハチミツが来場客に人気のようだ。 この「緑食博」では、食料品の他にも食品加工機械の展示や、加工工程管理などの取組展示も行われている。特に最近では、生産性を上げるためにより効率性を重視した農業機械の開発や、ドローンを利用したIT管理分野などの展示もあり、業界の分野的な広がりも感じられた。
(外には農業用重機の展示も)
    海外からの輸入食品としては、健康食品やアフリカ・南米産ワインなど、最近の流行に合わせた商品が多かった。日本からの食品輸出という意味では、新潟県をはじめ一部地域の生産物については原発事故の影響で中国側の輸入規制が続いているため、まだまだ多くないのが現状だ。一方で、その生産技術、管理体制等の技術交流については中国側からの期待も大きい。毎年9月に開催されているこの緑食博に多くの日系企業が参加し双方の発展が促されることを期待したい。(J)