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黒龍江ニュース

○ハルビン地下鉄3号線一部開通

2017-02-10

    春節直前の2017年1月26日、現在建設工事中のハルビン地下鉄3号線が一部開通した。今回開通したのは高速鉄道のハルビン西駅と既存のハルビン地下鉄1号線とをつなぐ部分で、先行開通駅はハルビン西駅,哈西大街、医大二院の3つ。これにより、高速鉄道利用者の市内中心部へ移動がより便利になる。また現在、ハルビン市内は既存の1号線と交差する2号線と、1号線と2号線の既存駅を通る環状の3号線が建設中。全面開通は2020年前後の予定とされている。
(ハルビン西駅の地下鉄改札口)
    目下、ハルビン市民の生活の足は1元で乗ることができる路線バスが主役。しかし自家用車の普及に伴い、特に通勤時間帯の交通渋滞が年々深刻化、地上を走るバスでは目的地にいつ到着するのか全く計算できない状況となっている。地下鉄網が整備されれば地上の自動車渋滞も緩和され、市民の生活の質も向上、より洗練された都市へ成長できると見込まれている。ただ皮肉なことに、この地下鉄工事が始まった数年前から、工事による交通規制で渋滞はさらに重症化しており、主要道路ではナンバープレート番号による規制まで開始された。地下鉄工事の看板には「明日の便利のために今日は我慢しよう」というコピーが掲げられ、何とか市民の気をそらしながら前に進むべく工事が行われている状況だ。
(真新しい地下鉄ホーム)
    ソフト面でも全線開通に向けて整備が進められている。たとえば、今回の3号線一部開通に合わせ、ハルビン地鉄集団は記念乗車カードのセットを数量限定発売した。ハルビン市内では、地下鉄とバスを共通のICチップ付き交通カードで乗車することができる。現在はまだ駅券売機でチャージできないが、いずれは各駅の券売機でチャージできるよう準備中だ。走りながら進める中国式の管理方法だが、開通3年目ながら追加延線工事が進められている1号線についても、駅とデパート地下売場とを直結したり、駅構内にレストランができたり、ATMが設置されるようになるなど、順次整備が進められている。
(限定発売の3号線一期開通記念カード)
    黒龍江省やハルビン市は、目下「雪と氷も金山銀山」をスローガンに観光資源開発に力を入れている。今回の先行開通も含め、市民のみならず域外からの観光客の便利に資するべく地下鉄網の整備を急いでいる。日本ではすでに新規に地下鉄を建設する都市は無くなってしまったが、より安全で効率的公共交通網の構築は、都市の発展に欠かせないものといえる。(J)
 (今回開通したのは黄線の3号線の一部。赤線は既存の1号線。計画では13号線まである)