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大連レポート

○2018(第10回)大連日本商品展覧会に出展して

2018-09-29

    大連の2016年の対日輸出額は60.7億ドル、日本からの輸入額は43.4億ドルで、輸出入 ともに、日本はEU、アセアン、米国を抑え首位となっています(大連統計年鑑より)。また、大連に進出する日系企業数は1,550社で、これは上海、バンコクに次いで多い数字となっています(2017年10月1日現在、外務省海外在留邦人数統計より)。このように、大連にとって日本は最も重要なビジネスパートナーといっても過言ではありません 。
今回で10回目の開催となる「大連日本商品展覧会」は、日本を最大の「お得意様」とする大連を象徴するように、中国でも稀な日本商品に特化した総合見本市で、276社の日系企業が出展し、9月21日~23日の会期中68,500人もの来場者で賑わいました。本県からは初参加11社・団体を含む19社・団体が出展しました。出展者からは「連日来場者が2万人を超えるイベントは稀。一般消費者向けPRには最適」、「消費者の声を聴くという市場調査の観点からは5段階評価の5」、「今年は特に消費者のニーズ変化を感じた。今後ニーズの移り変わりをしっかり分析し、商品拡充を図っていきたい」、「現地販売代理店に卸した商品と、今回のテスト販売での売れ筋商品が違っていたので、ラインナップを見直したい」等々一般消費者向けPR、市場調査の面では概ね高評価をいただきました。
一方、「主催者による事前マッチング以外の商談は少なかった」、「一般消費者とバイヤーが混在しており、分かりにくい」等B2Bの面では物足りなかったという御指摘も複数いただきました。これについて、会期中行われた主催者(中国国際貿易促進委員会大連市分会)と主な出展団体との意見交換会で、日本側より「3日間の会期中、バイヤー向けの日と消費者向けの日を分ける」等の改善策が提案され、主催者からは「次回に向けて提案を前向きに検討するとともに、今後は大連だけでなく、遼寧省全体ひいては東北三省からも広くバイヤーを招請するなどB2Bを充実させていきたい」との力強い回答がありました。
今回初出展の企業の方から「賑やかしで用意した小物が完売して、一般来場者が来なくなってから、関連業者が多数来訪するようになり本格的な商談が出来た」と示唆に富んだコメントをいただきました。出展の目的を明確化し、それに合わせたブース仕様が重要と改めて考えさせられた次第です。


(大連日本商品展覧会の新潟県ブースの様子)