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黒龍江ニュース

○哈爾賓(ハルビン)-牡丹江(ボタンコウ)を結ぶ高速鉄道が開通!

2019-06-12

    2018年12月25日、黒龍江省の省都である哈爾賓市(ハルビン市)と同省地方都市である牡丹江市(ボタンコウ市)を結ぶ高速鉄道が正式運行を開始した。この路線は両都市の頭文字を取って「哈牡高速鉄路」と呼ばれ、2014年12月着工、総額359億元(約5,730億円)を投じた全長293㎞を有する高速鉄道路線である。路線上には山や渓谷が多く、39のトンネルと108の橋梁がある。設計速度は250㎞/時、所要時間は最短で1時間28分、運賃は1等席が178元(約2,840円)、2等席は111元(約1,770円)。以前からハルビン-牡丹江間に鈍行列車があるが、その所要時間は6時間程であり、この高速鉄道の敷設により大幅な時間短縮となった。
     牡丹江市は黒龍江省南部の中心都市。ロシアとの国境線から211㎞の位置にあり、中国・モンゴル・ロシア間における経済交易の重要戦略支点とされている。面積は4.06万㎡、人口254.8万人(2017年)を有し、森林公園や自然保護区もあり、冬季には降雪が多く、「雪城」と呼ばれる美しい都市である。また、途中駅の「亜布力西」の近郊には国内最大級のスキー場があり、国際大会が開催される地として有名である。
     

(牡丹江駅)                                                       (「哈牡高速鉄路」路線図)

    (黒龍江省の高速鉄道敷設状況)高速鉄道の他、ハルビン市内の交通も整備が進み、2014年9月に着工したハルビン地下鉄1号線三期が今年4月10日に開通した。これまでの1号線はハルビン東駅~ハルビン南駅の全長17.47㎞であったが、本三期工事の完成によりハルビン南駅からハルビン市平房区の新疆大街駅まで延長され、全長は26.05㎞となった。同江路駅、瓦盆窯駅、鏡泊路駅、渤海路駅、新彊大街駅の5駅が新設され、両起点であるハルビン東駅~新疆大街駅間の所要時間は50分程である。なお、ハルビン市内の地下鉄整備計画はまだまだ進行中であり、年内にも4号線一期、5号線一期の工事着工が予定されているとのこと。
    
(新起点駅「新疆大街」への方向案内)         (将来的な路線完成図) 
    哈牡高速鉄路の完成に伴い省内を4路線の高速鉄道が行き交い、地下鉄は延長及び拡張計画があり、黒龍江省の交通利便性は益々向上している。このようにハルビンを起点とした中国各地への往来は便利になってきていることから、これらの路線とハルビン-新潟間の空路直行便とが連携し、両都市の相互交流が更に活性化することを期待したい。(Y) 

【写真等出典】
・索安特(http://www.fssat.com/index/incx/picshow.aspx?class=90&pic=232)
・和讯网(http://news.hexun.com/2018-12-10/195493719.html)
・搜狐(http://www.sohu.com/a/278691569_120025633)