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黒龍江ニュース

○ハルビンに厳寒期が到来!

2019-01-08

    12月に入り、ハルビンの冬が本格化した。今年のハルビンは暖冬であり、例年に比べて気温の降下時期が遅く、降雪も無かった。中旬頃から厳寒化し、20日には市内全域に積雪があり、ようやく冬のハルビンらしい風景となった。
    市の中心部を流れ、川沿いの遊歩道や広場がハルビン市民の憩いの場となっている河川「松花江」も凍結し、凍った川面を歩く冬の風物詩が今年も見られるようになった。松花江は中国東北地区を流れる大河で、黒龍江(アムール川)最大の支流である。源を北朝鮮との国境にある長白山脈の主峰白頭山の天池に発し、吉林省内を北西に、黒龍江省内を北東に流れて黒龍江へと流入する。全長は1927kmあり、河川交通により吉林省、黒龍江省ハルビン市、ジャムス市など沿岸の都市を結ぶ。ハルビン市の中心部を流れ、街を南北に隔てていることから、松花江より南を「江南」、北は「江北」という地区名で呼ばれる。コイ、フナ、チョウザメ、サケなどを産出し、温暖期には釣り人の姿も見られる。冬のハルビンの一番の観光名所である氷雪祭り「ハルビン氷雪大世界」は、この松花江の凍った河川を氷塊として切り出して、氷像や氷の建造物を制作する。今年の氷雪祭りは12月23日プレオープン、1月5日に正式開園とのことで、例年通り多くの観光客が訪れると見込まれている。冬の松花江では寒中水泳大会も開催され、また、スケートや犬ぞりを楽しむこともできる。
    新潟県民にとっての信濃川と同じく、ハルビン市民にとって松花江は生活面や心情において大切な存在となっている。季節を通じて川沿いには人が集まり、人々は河川がもたらす様々な恩恵を享受している。こうした日本とは一味違った情景を求めて日本からの旅客が増え、航空路である新潟-ハルビン線が活用され、両県省の交流が更に深まることを期待したい。(Y) 
    
(凍結した松花江の様子)                        (車の往来も問題無し)
    
(凍った河川の様子)                         (河川から切り出された氷塊)
    
(夏の松花江の様子)                            (美しい夕日も見られる)