TOP

黒龍江ニュース

○佳木斯大学にPR展示室「新潟館」オープン

2016-10-10

    2016年9月27日に公益財団法人「食の新潟国際賞財団」が佳木斯大学を訪問し、国際教育学部施設内に新潟のPR展示室「新潟館」を設置した。中国国内の大学施設内にこうした新潟PR展示コーナーが作られるのは初めて。
    「食の新潟国際賞財団」は、亀田郷土地改良区理事長などを歴任した佐野藤三郎氏の足跡をもとにした財団。同氏は、「北大荒」と呼ばれ農業には不向きな湿地帯だった黒龍江省の三江平原に、亀田郷土地改良区等で培った灌漑排水技術をもとに農業水利施設を建設した。2002年には基幹となる「龍頭橋ダム」等の水利施設が供用開始。当地が「北大倉」と呼ばれる穀倉地域になるまでの発展に大きく貢献した。 
(龍頭橋ダム)
    佳木斯大学の国際教育学部には、日本語、韓国語、ロシア語、英語などの言語学科があり、学生たちが各国の文化に触れられるように体験施設の整備に力を入れている。この学部が持つ研修棟の1階には各国の文化を紹介する「国際文化体験館」があり、今回、この2階に新潟PR展示室「新潟館」を設置した。
(PR展示室「新潟館」)
    展示室には佐野藤三郎氏の功績を知るための龍頭橋ダム建設当時様子を紹介する展示のほかに、新潟の郷土品、伝統工芸品などが展示されている。また、中国に進出している新潟のお菓子メーカーの商品等も展示されており、文化だけでなく産業面など幅広い分野に興味を持ってもらえるよう工夫してある。現地の学生や学校訪問者に見学してもらうだけでなく、学生の体験学習の中で展示物の伝統玩具等を実際に使ってもらうことを想定している。
(佐野氏の取組紹介パネル展示)
    今回の新潟PRコーナーの創設は、財団にとっては佐野藤三郎氏の功績を当地の学生に知ってもらうことが主目的だが、学生にとっても新潟という日本の地方都市の文化を知ることで、日本を具体的に感じられるというメリットもあり、両者にとって有意義な展示となっている。今後も定期的に展示物のメンテナンスや追加をし、充実を図っていく。新潟のことを知り、興味を持ってくれた学生が一人でも多く日本語学習に励み、将来は新潟に行ってみたいと思ってくれることを願う。(J) 
(新潟のPR展示